美しく咲き誇る菊の壁面飾り
「菊の壁面飾り」

色とりどりの色紙を手に、集中して取り組む姿があちこち。








一枚の紙を丁寧にジャバラ折りにし、先をハサミで切り込みを入れる作業は、まるで本物の花びらの形を思い描きながら進めているかのようです。








開くと、丸く華やかな菊の花が誕生しました。グラデーションの美しいぼかし模様の色紙や、明るい色とりどりの色紙を使い分けることで、一つとして同じものがない、個性豊かな花々が咲き誇っています。










さらに、大きな菊の中央に小さな菊を重ねることで、花はより立体的に咲いたように見えます。
✨ 完成した壁面飾りの様子
完成した壁面飾りは、まるで色鮮やかな菊の展覧会です。青を基調とした背景に、ピンク、黄色、水色、紫など、様々な色の菊の花が満開に広がり、場を華やかに彩っています。
特に、右側に配された紅葉の木々が、この美しい菊の花々が咲く季節感を演出し、壁面全体に深みを与えています。

お子様たちが一生懸命作った美しい菊が、生き生きと、見る人の目を楽しませてくれる、素晴らしい作品に仕上がりました。

🌸 菊と日本の文化との繋がりについて
菊は日本の文化に深く根付いており、「国の代表的な花」の一つとされています。
🇯🇵 皇室の紋章と国の象徴
- 皇室の紋章: 菊の花(菊花紋)は、鎌倉時代に後鳥羽上皇により皇室の紋章と定められたのがルーツと言われています。
- 国の重要な紋章: 皇室の紋章の他、警視庁の徽章、国会議員バッチ、パスポートの表紙、勲章などに使われており、伝統的に国を代表する花の一つです。
🌾 邪気を払い、不老長寿を願う花 - 渡来: 菊は「延命長寿の霊薬」として、奈良時代に中国から渡来したとされ、邪気を払う花とされてきました。
- 重陽の節句(ちょうようのせっく):
- 旧暦の9月9日で、「菊の節句」とも呼ばれます。
- この日には、菊の花びらを浮かべた菊酒を飲んだり、菊を飾ったりして、体の中の邪気を払い、不老長寿を願いました。
🕊️ 花言葉と仏事 - 花言葉: 菊は「信頼」「高貴」「高潔」「高尚」といった花言葉を持ち、その薬効や美しさから「不老長寿」の象徴でもありました。
- 仏花: 葬儀の際に仏花として選ばれることが多く、これは菊が長持ちすることや、白菊の花言葉(「誠実な心」「慕う」)が、故人を偲ぶ気持ちに適していることなどが理由とされています。
📚 海外での日本文化論 - 文化人類学者ルース・ベネディクトが、戦時中の調査をもとに終戦後に著した日本の文化論のタイトルが『菊と刀』であり、日本の文化を象徴する存在として菊が用いられています。