明日香の農民連さんのお世話で、今年も恒例の梅狩りを体験させていただきました。


緑一色の梅林に足を踏み入れた瞬間、萌黄色の若葉が織りなす絨毯のように、陽光を浴びて艶やかに輝き、その一枚一枚に躍動が秘められているようです。
単なる景色ではなく、生命の循環と、自然が持つ無限の調和を肌で感じ、刻一刻と確かな時の流れを体現していました。

農民連さんから、約束事や梅の収穫の仕方等を最初に説明を受けました。
しっかり聞いて守る事ができましたか?大切に育てられた梅木なので、折ったり、乱暴に引きちぎったりしないようにしましょう。
『さぁ〜いよいよ梅狩りだよ』
お子さん達は、背丈より高い梅の木に手を伸ばし、梅の実がどこにどう実っているかを観察しながら、「高いところにもあるね」「葉っぱの影にかくれてる!」と、発見を楽しみ、背伸びしたり、枝に手を伸ばして、木を傷めないように、ひとつひとつ丁寧に、もぎ取っていきました。

毎年参加のお友達から、「あそこにもあるよ!」と木を見上げながら教えてくれたり、「こうやって丁寧に取るんだよ」と手本を見せたりと、自然の中で頼もしい姿を見せてくれました。











風にそよぐ葉の音、鳥のさえずり、そして甘酸っぱい梅の香り。そんな自然の美しさを全身で感じながら、夢中で梅狩りを楽しみました。







緑の中で深呼吸するたびに、豊かな自然と触れ合うことの心地よさを感じている様子が伝わってきます。
袋の中の梅を見て、「こんなにとれたよ!」と嬉しそうに話す子どもたちの笑顔は、自然とともに過ごす一日の豊かさが感じられました。
今回お子さんと参加頂きました、保護者様には、心より御礼を申し上げます。有難うございました。ご協力を賜りました事に感謝しかございません。




✳️梅ついて、
特徴、栄養、良薬と言われる所以と、そして梅の歴史について、調べてみました。
梅は、バラ科サクラ属の落葉高木で、学名は Prunus mume といいます。春先に他の木に先駆けて花を咲かせ、初夏に実を結びます。
🌿梅の木の特徴
🍃樹形は、樹高は5〜10メートルほどになり、幹は灰褐色で、古くなると縦に裂け目が入ります。枝は比較的細く、よく分枝して横に広がります。
葉は互生し、卵形から広卵形で、縁には細かい鋸歯があります。表面は光沢があり、裏面はやや白っぽいのが特徴です。
花は、2月から4月にかけて、葉に先立って香りの良い5弁の花を咲かせます。花の色は白やピンク、紅色など多様です。観賞用として品種改良されたものが多く、八重咲きのものもあります。
実は、5月から7月にかけて、球形からやや楕円形の実をつけます。色は緑色から熟すと黄色みを帯び、果肉は比較的薄く、大きな種子が中にあります。この実が「梅」であり、食用に利用されます。
生育環境は、日当たりが良く、水はけの良い場所を好みます。比較的寒さに強く、日本全国で栽培されています。
🌿梅の栄養(良薬と言われる所以)
梅は古くから「良薬」として珍重されてきました。それは、豊富な栄養成分とそれによる多様な健康効果にあります。..
🍃有機酸(クエン酸、リンゴ酸、コハク酸など)は、疲労回復に効果があるとされ体内でエネルギーを生み出すクエン酸回路を活性化させ、疲労物質である乳酸の分解を促進します。カルシウムなどのミネラルの吸収を助けるキレート作用があります。
🍃食欲増進にも繋がり、酸味は唾液や胃液の分泌を促し、食欲を増進させたもします。
🍃強力な殺菌・抗菌作用があり、食中毒の予防や腸内環境の改善に役立ちます。梅干しがお弁当に入れられるのはこのためです。
🍃梅を加熱・加工することで生成される成分で、血流改善効果や抗酸化作用が期待されています。
🍃ポリフェノールも豊富で抗酸化作用に優れ、老化や生活習慣病の原因となる活性酸素を除去する効果があります。
🍃ミネラル(カリウム、カルシウム、鉄など)は、体内の余分なナトリウムを排出し、高血圧の予防に役立ちます。カルシウム、鉄は、骨や歯の健康維持、貧血予防に重要な働きがあります。
梅には、疲労回復、食欲増進、消化促進、殺菌・抗菌作用(食中毒予防)、整腸作用(便秘・下痢の改善)、血液サラサラ効果(血流改善)、抗酸化作用(アンチエイジング、生活習慣病予防)、二日酔い防止など沢山の効果があります。
酸っぱいイメージがあるので懸念されがちですが、健康の維持を考えると食する価値がありますね。
🌿梅の歴史について
梅の歴史は古く、そのルーツは中国にあります。中国の長江流域が原産とされ、約3000年以上の歴史を持つとされています。当初は薬用として利用され、その後食用としても栽培されるようになりました。日本への伝来としては、 奈良時代に遣隋使や遣唐使によって薬用植物として伝えられたと考えられています。当初は薬として用いられ、主に貴族の間で珍重されていたようで、この頃は、庶民には一般的ではなかったようです。
平安時代には、『万葉集』には梅を詠んだ歌が数多く収録されており、観賞用としても親しまれていたことがわかります。
また、梅干しや梅酒の原型となる加工品も作られ始めたと言われています。
鎌倉・室町時代には、武士階級にも梅が広まり、兵糧や保存食として梅干しが重宝されるようになりました。また、禅宗とともに茶道が発展する中で、茶の湯の文化にも梅が取り入れられていきます。
江戸時代には、 庶民の間でも梅の栽培が広がり、梅干しは「医者いらず」とまで言われるほど一般的な保存食、健康食として定着しました。 梅酒の製造も盛んになり、多様な梅の加工品が作られるようになりました。現在も梅は日本の食文化に深く根ざしており、梅干し、梅酒、梅ジュース、梅ジャムなど、様々な形で楽しまれています。特に梅干しは、日本の食卓に欠かせない存在となっています。
今回持ち帰りして頂きましたので、ジュースや梅干しなどお家でもお子さんと一緒に作って楽しんでくださいね。
A Iからから一部抜粋しました。