今日の療育施設では靴の紐結びの練習でした。


運動靴も、マジック式で簡単に取り外しができたり、ファスナー式であったりと、誰もが履きやすく、軽量で、見た目もおしゃれでかっこよく、ついつい履きたくなるような造りになっています。
又、紐がついている靴の中には、踵のところがスリッパのようになっていて、いちいち紐を結び直す必要がなく、利便性を追求した、すんなり足に馴染むような、履く人の立場にたった、よく考えた造りになっています。
『カッコ良い靴が履きたい!』と思ったとき、紐を結べなかったりするのは残念ですよね。又、お気に入りの洋服を着たいと思った時、ボタンがはめられなかったりするのは何かと不便です。

日頃お子さんが着ておられる制服も、紐結びやボタンが沢山ついている物もあります。
そこで、早速、今日は靴紐を結ぶ練習から始めてみました。
まず穴に紐を通すことから始めました。






みんな嫌がらず頑張りました。
最後の蝶々結びは難しいです。無理はしないでも徐々に慣れて結べたら良いですね。









ここで紐結びをするメリットをご紹介します。
- 手先の器用さの発達
- 紐を結ぶ動作は、指先の細かい筋肉を使い、目と手の協応動作を必要とします。これらの動作を繰り返すことで、手先の器用さや巧緻性が向上します。
- 手先の不器用さを持つお子さんもいますが、適切な練習を重ねることで、これらのスキルを伸ばすことができます。
- 集中力・注意力の向上
- 紐を結ぶ作業は、手順を覚え、集中して取り組む必要があります。この過程で、集中力や注意力を養うことができます。
- 特に、ADHD(注意欠如・多動症)のお子さんにとって、一つの作業に集中する練習は、日常生活や学習においても役立ちます。
- 空間認識能力の発達
- 紐の形や位置関係を把握しながら結ぶことで、空間認識能力が養われます。
- 空間認識能力は、図形や地図の理解、算数や数学の学習など、様々な場面で必要となる能力です。
- 達成感・自己肯定感の向上
- 難しい紐結びができた時の達成感は、自己肯定感を高めます。
- 成功体験を積み重ねることで、新しいことへの挑戦意欲も育まれます。
- 生活スキルの向上
- 靴ひもを結ぶ、エプロンをつけるなど、紐結びは日常生活に必要なスキルです。
- これらのスキルを習得することで、自立心が育まれ、日常生活における自信にもつながります。
- 感覚統合の発達
- 紐の素材や結び方によって異なる触感を感じることは、感覚統合の発達を促します。
- 感覚統合は、様々な感覚情報を整理し、適切に反応する能力であり、お子さんにとって重要な課題の一つです。
- 社会性の向上
- 紐結びのワークショップやグループ活動などを通して、他者とのコミュニケーションや協力する力を育むことができます。
- また、成功体験を共有することで、他者との共感性や社会性も向上します。
- ✳️紐結び体験を提供する際のポイント
- お子さんの発達段階や興味に合わせて、難易度を調整することが大切です。
- 最初は簡単な結び方から始め、徐々にステップアップしていきます。
- 成功体験をたくさん積めるように、できたことを具体的に褒めてあげることが重要ですね。
- 紐の種類や色、結び方のバリエーションを増やすことで、飽きずに楽しく取り組むことができます。